同時進行で手軽に情報を発信できる「ツイッター」に、スポーツ界の注目が集まっている。インターネットに身の回りで起きたことをつぶやきのような140字以内の短文で投稿する交流サイトを、普及などに活用する動きが出てきた。
◆来場のきっかけ
ツイッターの積極活用は、ファンがいて成り立つプロスポーツが先行する。
プロ野球のオリックスが、ツイッターを活用してファンサービスを展開し始めたのは、昨年10月の秋季練習時から。現在も試合終了後1時間以内に、岡田監督のコメント、ヒーローインタビューなどを、球団HPとツイッターで配信している。
ツイッターは、球団とファン双方向でのコミュニケーションが可能だ。ファンからの返信をチェックすると、年齢層では20〜40代、特に30代が多く、北海道から九州にわたる広い範囲からの反応が届いているという。経営企画室宣伝グループの武藤雄太氏は「他球団の本拠地がある地域からは、非常に反応が高い」と傾向を説明する。
オリックスがツイッターを活用し始めた狙いのひとつは、ファンに、ツイッターよりも総合的な情報が網羅されている球団HPへアクセスするきっかけとしてほしいから。ただ、ツイッターの場合は、“能動的なメディア”であるため、野球マニアやコアなファンからのアクセスが増える。
これまでアクセスが急増したネタは、主砲カブレラがロッカー内でおならをしたという話。「カブレラ、ロッカーで毒ガス」という情報を配信すると、短時間に40人近くのアクセスがあったという。
「本当は、マニア向けではなく、広い層にアピールしたい。情報をおもしろがってくれる人に、カジュアルな感じで接してもらえればいいし、それが球場へ来ていただくきっかけになれば」と武藤氏はいう。
一方、ソフトバンクは本拠地ヤフードームのバックスクリーンにファンのつぶやきを載せる「つぶやきタカボード」を開設した。
福岡ソフトバンクホークスマーケティング宣伝広報室の山口憲治ディレクターは「ツイッターをドームの集客に生かせないか考えた」そうだ。結果は狙い通りとなり「ファンは自分のつぶやきが載れば喜び、1日何百人もつぶやいてくれる。チームが近く感じるというありがたい言葉もいただいた」と喜ぶ。
◆対応に温度差も
日本体操協会は8、9日に行われた個人総合の全日本選手権で初めてツイッターを使い、試合経過のほか演技の解説などをインターネットメディアのホームページを借りて試験的に中継した。
担当した遠藤幸一常務理事は「演技内容を知りたい人たちに情報提供できる」と導入した理由を説明した。
体操への興味を引き、東京で開催する来年の世界選手権を少しでも盛り上げようという意図もあった。
広告大手の電通のスポーツ業務部は「ツイッターが新しいビジネスにつながるかは未知数だが、ファンが増える効果は間違いなく大きい」という。競技団体にとって、自分たちの存在や活動を知ってもらうのに絶好の武器となる。
ただ、ツイッター戦略の対応にも温度差はある。日本バレーボールリーグ機構(Vリーグ機構)は「掲示板すらやっていない。炎上する(収拾がつかなくなる)と困るので」とリスクを伴うことを心配する。
悪い情報は、すさまじいスピードで広がってゆく。ツイッターを活用する、ということは、リスク管理という課題も同時に抱えることになる。
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posted by ヤザワ ヒサオ at 20:34|
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